神の怒り
《神の怒り》

神の怒り(Divine Wrath)とは、今から16年前にウルガイアで起きた超常的な天変地異のこと。
最初の三日間は夜が明けない日が続き、その後夜明けとともに太陽が狂ったように赤く輝き、気温が異常な上昇下降を繰り返し、空には雷鳴が轟き嵐が吹き荒れ、やがて太陽が夏至点を超えさらに南へとみるみるうちに移動し、ついには南の果てに御座す神《テジャス》に飲み込まれて消え、世界が闇に閉ざされた。
嵐は止まず異常低温にも見舞われ、ウルガイア全土の人々が被災し夥しい数の死者が出たという、忌まわしい出来事である。
そして約二週間の後、突如現れた青年が祈りの力によってこの神の怒りをたった一人で鎮める。嵐はぴたりと止み太陽は再び現れてその輝きを取り戻し、正しい場所へと戻っていった。
これは《奇蹟(The Miracle)》と呼ばれ、青年イスターク・エスリアは世界を救った功績により現国王となっている。
(2025.12.30)