当サークル(ひのたま工房)は、コミックマーケット99におけるワクチン・検査パッケージ導入に反対し、不参加とさせていただきます。

 

また主催者(コミックマーケット準備会)のこうした姿勢に変化が見られない間は、コミックマーケットへの参加は行いません。

旧サークルの頃から含めると二十有余年、これまでお世話になった数多くの関係者の皆々様、そしてファンの方々、長きにわたって本当にありがとうございました。心より、御礼申し上げます。
また、直接お会いすることもなく拙い文面のみで皆様へご挨拶せざるを得ないことを、何卒お許しください。

このような形でのコミケからの撤退は甚だ不本意ですが、自由闊達を旨としてきたはずの準備会の変質と、ワクチンパスポート導入などという世紀の愚行を目の当たりにしてしまった以上、こうした結論を出さざるを得ませんでした。

 

まず最初に申し上げたいのは、そもそも今回のワクチン・検査パッケージなどというものは何の価値も持たない、ただ単に私たちに無意味な分断や差別を強いるだけの馬鹿げた代物でしかない、ということです。

価値がないというのは、すなわち私たちの社会や経済、日々の活動を守るための実効性が何一つ無い、という意味です。

その理由については、ワクチンやPCR検査、ひいてはコロナパンデミックそのものの本質に関わる問題ですので様々な議論があるところかと思いますが、ここでは割愛します。
近い将来訪れる状況や出来事が、間違いなくそれを証明することになるはずですので。

 

準備会がそのようなものを敢えて導入する理由は、目先の開催のみを優先させる軽率な姿勢、何か起こったときのためのアリバイづくりや責任回避、またイベントを監督する自治体や政府に対する擦り寄りでしょう。
そこには、コミケの長い歴史を作り上げてきた数多の参加者たちへの思いや、長期的展望に立った漫画文化の発展を願う心など、微塵も感じられません。

(‥‥もしこれが本当に実効性がある、参加者を守ることになると信じて疑わないのであれば、それはそれで無知蒙昧極まりなく、由々しきことです。)

 

そして何よりも大切なのは、今回のようなワクチンパスポートないしPCR検査の義務化は、社会体制の全体主義化・共産主義化への入口であり、私たち人間の尊厳と自由そのものを脅かす極めて危険な兆候であることです。私は、これを皆がもっと真剣に認識し、警戒するべきであると考えます。

日本国内のメディアはほとんど報じておりませんが、現在欧州各国などではワクチン接種をめぐる人権抑圧が日に日に激しさを増しており、一般国民はそれに数十万人規模のデモや暴動で対抗するなど、コロナパンデミックをきっかけにこれまで私たちにとって当たり前であった自由社会そのものの崩壊が始まってしまっています。

オーストラリアやオーストリアなどのニュースを、検索してみてください。
できれば国内メディアではなく、英語の記事を読んでみてください。
今世界がどれほどおかしなことになっているかを、肌身で感じるはずです。(補足

 

『自由』が失われてしまえば、そもそも漫画やアニメなど楽しむこともできなくなるのは当然です。

経済力世界第二位と言われるお隣の大国は『自由』が無い典型的な全体主義国家ですが、表現というものがそこでどんな風に扱われているか、ご存知の方も多いはずです。
ここ最近ゲーム等のコンテンツ文化に対する規制のさらなる厳格化も、相次いで報じられています。

 

私たちの生活(娯楽や創作活動がその上に成り立っているのは、言うまでもありません)の基盤である社会情勢、物事の要諦や本質に目もくれず、目先のイベント開催、言い換えれば単なる利益や体面を優先させた準備会の安易な対応は、今後長期にわたって大きな禍根を残すこととなるでしょう。

こうした歪んだ行為が行われ、それが受け入れられていくことが、結果として自分たち自身の首を絞めてしまっていることに一刻も早く皆が気が付き、また準備会には己の不明を恥じ、コミケを愛してきた人々のため本来の趣旨に立ち返って、その哲学に沿った覚悟を背負い直していただきたいと、切に願うばかりです。

 

令和3年12月  ひのたま工房 代表 緋音 拝