《南天の聖火祭》 南天の聖火祭(Festival of Southern Lights)とは、《光の頂点の日》の夜、太陽への感謝を込めて行われる祭りのこと。 《光の頂点の日(The Day of the Light’s Zenith)》は昼が最も長く、太陽が真上から照りつけ最も暑いとされる8月の一日で、いわゆる夏至(Solstice)にあたる日である。 半年を掛けて南下してきた太陽はこの日を境に折り返して北へと遠ざかり、やがて冬がやってくる。 暖かい季節が終わる名残惜しさと、「今年も光をありがとう」の感謝を込めて、街中で赤いランタン(去りゆく太陽の象徴)を灯すのが習わしとなっている。 グロウストンを含め特に大陸南部の各都市で少しずつ違った形で毎年行われているが、実は古くからの伝統的な祭りではなく、16年前に世界を襲った《神の怒り》事件を機に日々の暮らしを支えてくれる太陽に対する畏敬や信仰の念が国民の間に広まり、いつしか行われるようになったものである。 (2025.12.29)